「内発力」を高め、でっかく翔け

2020/2/01

私の今年の書初めは『でっかく翔け』と書きました。

でっかく翔け

その「書き初めに込めた私の思い」は、
いよいよ 東京オリンピック・パラリンピックの年を迎えました。
そこで私は、その東京オリ・パラにちなんで、今年の書き初めは
「でっかく翔け」と書きました。
本気になって、でっかく翔いて欲しいと思います。
私は覚悟を持った時が「本気」なのだと理解しています。
「 翔 」という漢字は「飛ぶ・かける」という意味があり、
「翔ける=かける」は「鳥や飛行機が空高く飛ぶ、飛翔する」という意味をも持ち、
大空に羽ばたくスケールの大きさを感じさせます。
また、「翔」は「羊」と「羽」を組み合わせた漢字で
古来より羊毛は「豊かなもの」とされ、それに羽を加えることで
「鳥が翼を大きく広げて飛び回る様子」という意味が込められております。
オリンピックの代表になった選手は、否が応にも ものすごいプレッシャーが 掛かります。
プレッシャーは「ぜひメダルを獲ってね」「日本のために願晴って!」という期待なので、
誰にでも与えられるものではなく、選ばれた人にだけ与えられるもの。
そういうプレッシャーはコントロールできるものではないので慣れていくしかない。
どの世界でも、プレッシャーは当たり前。それを超える闘争心で打ち勝つしかない。
苦しいことは、苦しいと思うか、学びと思うか・・・。 学びと思った方が良い。
困難は自分を磨く、自己成長の道だ。
オリンピックまであと205日。この時期、選手にとっては最高の時間です。
生きている間にまた東京で行われることがないかもしれない。
この大切なプレッシャーと向き合っている時間を 覚悟を持って本気で努力していこう。
私が愛読している“人間学を学ぶ『致知』という月刊誌で以前、
「内発力」についての特集がありました。
「内発力」という言葉は辞書にはありません。致知出版社の造語だそうです。
外からの刺激によらず、内からの欲求によって起きるさま。
自分の身体(心)の内からの欲求によって湧き出す力。これを称して「内発力」という。
「内発力」の弱い人に成長はない。自らの人生を切り拓いた人は皆「内発力」の強い人である。
教えてくれなきゃできないと言っている人間には、教えたってできない。
僕らは教えるんじゃなくて伝える役。
伝えるということは、それを受け取ろう、自分の身に先人の技を刻み込もうとするから伝わってゆく。 教えてもらったことは忘れるが、自分が盗んだものは忘れない。
「内発力」のないところにいかなる成長もないことをこのような先人の言葉は教えてくれている。
侍ジャパンの監督を務めた小久保裕紀さんが、
イチローについて忘れられない思い出があると「毎日新聞」に書いていた。
小久保さんはプロ2年目に本塁打王を獲得。だが天狗になり、翌シーズンは散々。
一方、イチローは3年連続の首位打者へ邁進中。
その年のオールスターゲーム。
外野を2人でランニング中に彼に聞いた。「モチベーションが下がったことないの?」
するとイチローは私の目を見つめながら
「小久保さんは数字を残すために野球をやっているんですか?
僕は心の中に磨き上げたい石がある。それを 野球を通じて輝かせたい。」
自分はなんと恥ずかしい質問をしたのかと顔が赤くなった。
彼の一言で野球を通じて人間力を磨くというキーワードを得た。
「内発力」で生きている人間の真骨頂を、このイチロー選手の言葉に見ることができる。
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スポーツの魅力は何だろうか?・・・という問いかけに、
それは『勝負は思いもよらぬ結果が出るから感激し、感動するのだ』と答える人がいる。 私も自分の体験を通じて全く同じ意見だ。
その通りと実感させてくれたのが、最近では ラグビーワールドカップの日本チーム。
また、全日本卓球で大激戦の末、張本選手を倒し優勝を果たした宇田幸矢選手。
大相撲初場所で幕尻優勝の徳勝龍の活躍。
今回のこの二人の優勝は誰が予想していただろうか。
ラグビーも、卓球の宇田選手にも、徳勝龍の好漢ぶりにも、多くの“にわかファン”が誕生したと思う。