いよいよ東京オリンピック・パラリンピックの年『言葉は運命を切り拓くキッカケになる』 ( 小平奈緒選手 相田みつを氏 坂村真民氏 )
2020年 東京オリンピック・パラリンピックの年を迎えました。
昨年はやはり、4年に1度のラグビーワールドカップの試合が日本各地で行われ、
日本代表の快進撃で、ルールすら全く知らない私の家内までが夢中になるほど、
多くの人がテレビで観戦するという現象を巻き起こし、スポーツの醍醐味、素晴らしさを 全国民に伝えてくれました。
7カ国15人の海外出身選手を含む31人は、リーチマイケル主将を中心に、
君が代の歌詞にもある宮崎県の「さざれ石」のある現地まで行き、
全員で「君が代」を斉唱するなどして、桜の戦士ONE TEAMとして結束し快進撃を続けた。
下馬評の低かった日本チームでも、選手たちの思いと心が一つになることにより、
チームとして爆発的な力を発揮出来ることを証明してくれた。
ONE TEAMは世界に広がりつつある排他的な空気に、大きなメッセージを与えたと思う。
昨年、KODAMA国際教育財団の“未来のいしずえ賞”でご両親を表彰させて頂いた
スピードスケートの小平奈緒選手は、
運動技術というのはなかなか言葉にしづらいのですが、そこを言語化することで調子を落としたときに自分の技術を呼び起こすための魔法の言葉を見つけるきっかけになる。
現在は「左ひじの意識」という言葉を魔法の言葉にしているそうです。
私にはわかりませんが、小平選手にとっては、0.0何秒の争いの中で、この言葉が
“キーワード”になっているとのこと。
毎年少しずつ動きが変わっていくのでその魔法の言葉がいくつも積み上がってきています。「積み重ねた」のではなくて「積み上がって」きています。
積み重ねるということは誰でもできることですが、積み上がる人は多分少ないのかな・・・。
「学びはサイクル」といいますが、同じところに戻ってくるのでは学びにはなっていないのではないか・・・。学びは“らせん状”に上がっていって初めて学びになるんじゃないかというところが「積み重ねる」と「積み上げる」の違いではないかと考えています。
「人から与えられるものは有限だ」 だけど自分が求めていればそれは無限に広がる。
与えられるものがあるとそれに頼ってしまいがちですが、
こちらから先に求めるものがなければその先に成長はないと思っています。
恵まれた環境がある中でも、やはり「求めていく力」は見失ってほしくないと思います。
「覚悟を持って自分の進みたい道に行く」
この「覚悟を持って」と「覚悟を決める」という言葉について小平選手は、
「覚悟を決める」というと何か決めなきゃいけない、他人に急かされている感じなんですけど
「覚悟を持って」は自分の内側から生まれてくるような感じで、
その方がちょっと器が広いのではないか・・・。
覚悟を持つと勇気が生まれる。
素晴らしい言葉の数々、勉強になりました。
どの世界でもプレッシャーは当たり前です。それを超える闘争心で打ち勝つしかない。
攻める時も守る時もある。しかし気持ちが弱気になったらその時点で勝負は終わる。
守る時も気持ちは絶対に負けてはいけない。不敗の精神でチャンスが来たら、
いつでも攻め返す気持ちが大切です。
万全の準備をし、全てをやり尽くして、自分にとって最も大事な試合に臨めば良い。
今の自分にできることを精一杯やり、最善を尽くしたときにいろいろな道が開けてくる。
なんでもいいからさ 本気でやってごらん
本気でやれば たのしいから
本気でやれば つかれないから
つかれても
つかれがさわやかだから 相田みつを
(詩人・書家)
苦がその人を鍛えあげる
磨き上げる
本ものにする 坂村真民
(仏教詩人)
無数無限の言葉と出会う中で、ある時、心の土壌に言葉の種がうまく合致した時、その言葉がストンと心に落ちて、その言葉はその人の心の中で大きく育ち、
その人の運命を切り開いていくきっかけになるのではないか…と思う。