20代の生き方

2018/1/01

『20代の生き方』

人間学を学ぶ『致知』は、国内外で11万人強の読者を有する月刊誌。
近年大学生や若手社員など、20代の読者が増加したので、その羅針盤として、
各界で活躍している方々にその体験談や将来を背負って立つ20代へのメッセージとして
「20代をどう生きるか」を平成22年からスタートした。

その人間学のエッセンスに触れて欲しいと6年半にわたる連載の内容を厳選し、35名の方に承諾を受け、
「一流になる人の20代はどこが違うのか」という本を刊行した。

本書に登場している方々の20代の生き方に共通していることを1つ挙げるとすれば、それは
「目の前に与えられている物事に、愚痴や不平不満を言わず、決して手を抜いたり投げ出したりせず、
一心不乱、無我夢中に打ち込んでいく。そういう姿勢を何年も続けていった先に、成功や幸運があった」
ということです。
「どんな20代、30代がいるかで、その国の将来は決まる」-安岡正篤

「若いひたむきなエネルギーが時代を動かす。物事を成し遂げるのはひたむきなエネルギーである」
-松下幸之助
「先哲の至言の如く、20代の10年間をどのように過ごすかがその後の人生を大きく左右するのみならず、
家庭や会社、あらゆる組織、ひいては日本という国の盛衰をも決定します。
1人でも多くの方々が、それぞれの立場で人生の花を立派に咲かせ、時代を動かす真のリーダーに
なられることを心から願ってやみません」
-「あとがき」より致知編集部

私はまだまだ未熟で欠点が多く、一流の人間ではありませんが、本書の中に登場させて頂きました。
一部を抜粋します。

私の企業経営の根幹を成しているのは、20代の経験であることは間違いありません。
卓球を通して世界と戦い、そこで得た学びが人生の土台を築いてくれました。

大学3年の時、世界選手権の日本代表に抜擢され、日の丸をつけて世界と戦った。
今、振り返っても本当に夢中で、1日に12時間位は卓球に浸かり、濃密な時間を過ごしていた。
卓球を始めて5年半。コーチについて指導を受けたこともない私が日本代表の選手に
選ばれたことを考えると、「努力に優る才能なし」を強く実感します。

29歳の時、大きな転機があった。日本代表選手団の監督の要請。
大学卒業後、兄と始めた会社がまだ半人前の状態であったので、断わる積りでいたところ、
荻村伊智朗氏が「何とか引き受けてくれ。一緒に日本の卓球界のために力を尽くそう」と口説かれ、

さらに大学時代の恩師から「兒玉君、人から何かを依頼されるということは、非常に名誉なことだ。
しかも、そういう仕事は、自分がやりたいと思っても決してやれるものではない。
だから多少無理な状態であっても、腹を括って引き受けるべきだ。」
この言葉に感銘を受け、私は覚悟を決めた。

私は、選手時代、監督時代の体験によって骨の髄まで卓球に浸かり、自分自身を成長させることができた。

人から言われてやる場合と、自ら考え、実践する場合では、その結果は天と地ほどの差になって現れる。
これは私の人生を通しての実感である。

私は常日頃、若い人達に「出る杭になれ」(背伸びをしなさい)と言ってます。
人間関係でも、背伸びをして自分よりレベルの高い人とお付き合いをする。
そのために勉強し、信頼の絆を深める努力をしていく…そして、また背伸びをする。そして努力する。
「出る杭は打たれる」という諺がある。確かにちょっと人より目立てば周りから疎まれるかもしれない。
だが、出過ぎた杭は打たれないとも言う。

一日8時間、300日、集中して仕事をする。それを三年間続けると7200時間。
それだけ無我夢中で仕事に没頭すれば習慣は習性となり、人生は必ず好転していく。

本当の意味で楽しいといえる人生—。それは仕事で最大限の努力をし、よりよい結果を出す。
そして生きる希望に溢れ、感謝の心を忘れず、
明るく、前向きに人生を歩んでいくことの大切さを強調しております。

尚、本書に登場された一部の方々の至言の一言を抜粋させて頂きます。

人間の可能性を閉ざしているのは、他人でもなく、外部環境でもなく、自分の意識である
(堀義人 グロービス経営大学院学長)

to do good (あれをしたい、これをしたい)を考える前に
to be good (よりよくあろうと自分を修める)を目指しなさい          (牛尾治朗 ウシオ電機会長)

いま自分のしている仕事が会社にとって、どういう意味があるかを、絶えず明確にせよ
(北尾吉孝 SBIホールディングス社長)

仕事や読書、遊びを通じて「脳内の内部留保」を広くし、深めよ        (生田正治 商船三井元社長)

心をきちんと管理できない人に、クオリティの高い仕事はできない
(里岡美津奈 人材育成コンサルタント 元ANA VIP特別機担当CA)

失敗していいから、自分に嘘をつくことなく、これだと信じたことを一所懸命やり抜く
その先に人間としての成長がある                (大橋洋治 ANAホールディングス元社長)

99回ノックして本当はあと1回ノックすれば扉が開くのに、その一歩手前で諦めてしまうのはもったいない 
(石渡美奈 ホッピービバレッジ社長)

いま目の前にある仕事、環境、知識を最大限生かした人が必ず成功者になる
(佐々木隆 ジェイティービー元社長)