リーグ優勝そして西堀栄三郎氏に学ぶ
秋季リーグ戦、優勝おめでとう。
今回は、客観的にみれば、優勝して当然といわれる中、かなりプレッシャーを
受けながら、接戦の最後の場面で思い切ったプレーができ、精神的な成長が
感じられた。小野は、主将になった時に
「いいものを引継いで、そこに自分色を乗せる」と決意した。
「卓球は個人競技ではなく、団体競技だ」と伝統の
「チーム力」を重視し、「全員卓球」で勝ち取った優勝
だと言い切っていた。
先日、「秋季リーグ戦の反省」という、部員全員の感想文を
受け取った。部員一人ひとりの「思い」が込められていて、
全員の成長ぶりを感じながら、一気に読ませてもらった。
以下は、その一部の抜粋である。
○念願の優勝を果せたのは、明治大学OBや4年生最後の力、
試合に出ている人と出ていない人全員の力だと思いますが、
なんと言っても高山監督のリーグ戦までの
頑張りはとてつもなくすごいものだったと私は実感しております。
練習場に行くと午前午後に関わらず必ず監督がいました。
そして球拾いや選手へのアドバイス、休憩中にはコミュニケーションをとり、
選手以上に一日一日の監督のやる気は
みなぎっているように思えました。
○秋季リーグ戦を振り返って感じたことは、まずチームとしての
一体感が実に良かったと思います。小野さんを筆頭に、
部員一人ひとりが自分がやるべき事、やるべき仕事に全力を注ぎ、
秋リーグに対する気持ちの強さが表れ、それが結果的に
「チームの一体感」という形になって出場している選手の
背中を押してくれたのだと私は思っています。
やはり、団体戦はチームのまとまり、団結力、そしてチーム全員が
「勝つ」という強い気持ちが大事なのだというのが改めて感じられました。
○今回のリーグ戦での勝因は、春とは違い集中力、気合いの違いが
大きくあったからだと思った。技術面では、あまり問題がなかった。
中盤戦で疲れが見られたが、勝利への執着心や執念で乗り切っていて、
ガッツ溢れるプレーで試合に出た選手はチームを鼓舞していた。
技術云々よりも精神力で勝ち取った勝利だったので、とても感動した。
○今回のリーグ戦から水谷も加わり、絶対に優勝をしなければ、
という意味でのプレッシャーはかかっていたと思う。応援する選手は、
そのプレッシャー等を軽減させるために必死に応援した。
「明治の応援は、しっかりまとまっていて良いですね。」
という言葉を掛けられて、戦っているのは試合に出ている
選手だけではなく、全員で戦っているということを、
周りから見ている人々にも伝えることができたと思う。
○自分は初めてベンチに入らせていただくことができました。
今までは観覧席から選手の
プレーを見てきましたが、ベンチから試合を見るのとでは、
迫力、緊張感、精神的な状態が、ひしひしと伝わってきて、
全くの別物でした。本当にこれがリーグ戦だというものを間近に
感じ取れたと思います。この七日間を通して感じたことは、
やはり勝負に絶対というものは無い ということだと思いました。
○主将の小野さんをはじめ、四年生にとっては最後の試合であり、
春季、インカレを逃したので必ず優勝したいという気持ちもあったと思うし、
本当に優勝できて良かったと思います。また、試合を支えた人たち、
選手のために食料を買い出しにいったり、常にジュースを作ったり、
練習相手をしたりなど、サポートの面でも
他の大学に負けていないという自信が明治にはあったと思います。
○今回のリーグ戦が明治大学に、入って初めての団体戦で、
今まで高校でやってきた雰囲気との違いに驚きましたが、
日にちが経つにつれてどんどん慣れていくことができました。
チームに合流してからみんながリーグ戦に賭ける思いや、
上級生たちの最後のリーグ戦ということで、
徐々に自分のなかでもリーグ戦に賭ける思いが、変わってきました。
リーグ戦が始まってからは、絶対にこのチームで優勝したいという
気持ちが強くなり、毎試合自分のベストなプレーを発揮して、
少しでもチームに貢献できるよう頑張りました。
優勝という結果で終わることができて、本当によかったです。
○今回から隼も加わり、周りからは優勝間違いなしと思われていたが、
部員みんなは違いました。
春、あの悪夢の敗北から全員が本気で「優勝」という一つの目標に向かって
頑張ってこれたと思います。
少しの油断やすきもなく、隼に頼ることもなく、一人一人がOne For Allの
気持ちで、目の前の一球に魂を込めることができたからこそ、
全勝優勝という結果に結びついたのだと思いました。
本当に一人一人がチームの勝利のために全力で戦って、
それに優勝がついてきたので、心の底から嬉しかったです。
○高校の時とは違い、裏方での仕事をするようになりました。
でも、選手のサポートをしたり、手伝いなどをすることの大切さを
改めて感じています。チームのために、少し、貢献できたような気がします。
この秋季リーグ戦での優勝は、私にとって、とても大きな力になると思います。
また先輩たちの責任感の強さ、一球一球にかける思いを肌で感じました。
私も先輩になったら、今の四年生のようになりたい、
そして後輩達に優勝というすばらしさも
実感させられるようになりたいと思いました。
○選手たちはプレッシャーに屈することなく勝利を勝ち取ってくれたので、
とても良かったし、強い人が勝つのではなくて、勝った人が強いというところを、
大いに見せてくれたと思います。
○私自身は4年間観客席で応援だったが今大会が最後ということもあり、
最上級生として、一人の熱い明治魂を持った男として、めちゃくちゃ応援した。
他の大学には、校歌や応援でも明治はすごいと言わせてやりたかった。
自己満足ではあるが、自分では納得のいく応援ができてよかったと思う。
関わった人全員ありがとう!!
どういう形になるかわからないけど、絶対恩返しするからな!!
本当にありがとう!!
○私が学生である間で反省文を書く事が、今回で最後であると思うので、
この場をかりて感謝の気持ちを述べたいと思います。兒玉さん、
平岡前監督、高山監督、OBの方々、そしてたくさんの部員のみんなと
日々切磋琢磨し、共に生活できた事を私は誇りに思います。
私は来年から、社会人となりますが、明治大学で学んだ事をいかし、
これからも頑張っていきたいと思っています。明治大学でよかったです!!
今回のリーグ戦を見て、本当に精神力が勝敗を左右するなと思いました。
○今回のリーグ戦は、私たち四年生にとって最後のリーグ戦だったので
絶対に優勝したいという思いがとても強かった。
最後までチーム一丸となり部員全員で優勝でき本当によかったと思う。
高山監督にも就任後の初優勝を絶対にプレゼントしたかったので
本当によかった。常に練習場に足を運んでくれて、
練習中には球拾いまでしていただき、
熱心に指導してくれた高山監督には本当に感謝している。
チームにも高山監督の勝ちに対する気持ちが伝わっていたのは
言うまでも無いが、私ももっと盛り上げていこうという気持ちになったし、
こまめに話もしてくれて本当に熱い監督だと肌で感じました。
今回のリーグ戦で感じたことは、やはり努力は裏切らないし、
やればできるのが常勝明治だということだ。高山監督が言うように、
やる時はやるということがすごく大切で、
今の僕たちにはまだ欠けているような気がする。
これから主将という立場でやるのは
あと少しだが、皆に伝えられることは出来る限り伝えたいし感じてほしいと思う。
最後に明治大学の卓球部でよかったと心から思えるように頑張ってきたし、
明治大学卓球部を誇りに思い、最後の全日学、全日本と頑張っていきたい。
昭和32年1月、私が明治大学を卒業した年に、
日本で初めての南極観測隊は南極に上陸し、
日章旗が掲げられ、昭和基地と命名された。
そのニュースは、日本国中を沸き立たせて、号外が出た。
私も心躍らせてこのニュースを聞いた。
そして11名だけが残り、1年半の過酷な越冬観測を行なった、
その越冬隊長が西堀栄三郎氏だった。
西堀氏は、旧制高校の19才の時に、「相対性理論」を発表し、
日本での講演に招かれたアインシュタイン夫妻の京都、
奈良案内の通訳を引受け、知恩院、清水寺、西本願寺を回った。
アインシュタインは、“幸福な美しい国とデリケートな人々”と
愛でるほど日本に惚れこんだ。
質問攻めにされた西堀氏は、
アインシュタインという天才の溢れ出る探究心に魅せられた。
その後、彼はエンジニアとして、日本初の“汎用真空管”を発明し、
日本経済の基礎作りにも貢献した。
また、西堀氏は、日本人として初めてヒマラヤ登山の足ががりをつけた。
日本山岳会会長、日本ネパール協会会長などを歴任し、
そしてあの有名な「雪山讃歌」の作詞家でもある。
西堀氏は、生涯を探求心の塊として人生を送った。
アインシュタインにも影響を受けたのだろう。
最も難しいことを、一番先に手掛ける。
卓越した着想力で、
世の常識と言われることに風穴を開けることを楽しんでいた、という。
何に取り組んでも、“10年の間にその道の一流になる”
多くの西堀流創造的生き方の中で、
特に教育的スケールの自由闊達さ、大きさは、
魅力に満ち溢れている。
以下は、西堀栄三郎氏の言葉である。
「とにかくやってみなはれ。やる前から諦める奴は、一番つまらん人間だ」
「チームワークの要件は、目的に対する共感、誇りと恥の意識である。」
「功名心や功名の独り占め意識は、チームワークの大敵である。」
「抜け駆けの功名では、困難な仕事は達成できない。」
「人にとって最も恐ろしいのは、惰性で日を送ることである。」
「向上心があれば、飽きることがない。」
「仕事や生活の中に向上の道を残さねばならないし、
向上の道を求めねばならない」
参考「プロジェクトX リーダーたちの言葉」