自分に与えられた道を邁進しよう

2005/7/01

自分には自分に与えられた道があります。
天から与えられた尊い道。
他の人には歩めない、自分だけしか歩めない、又2度と歩めない、
かけがえのない道。
上りもあれば下りもある。
広い時もあれば狭い時もある。
この道が果たして良いのか悪いのか、思い悩む時もあると思う。
今立っているこの道、今歩んでいるこの道、
ともかく、この道を休まず歩むことである。
他人の道に心を奪われ、思案にくれて立ちすくんでいても、
道は少しも開けない。
道を開くためには、まず歩まねばならない。
それは自分だけに与えられている、かけがえのない道だから・・・と。
心に決めて、一生懸命歩む、
そこから必ず新たな道が開けてきて、深い喜びも生まれてくる・・・と。
これは松下幸之助さんの言葉です。
ドイツ系ユダヤ人だったV・E・フランクルという心理学者がいる。
彼はユダヤ人だというだけの理由で、アウシュビッツ強制収容所に送られた。
日中戦争で日本は軍人・民間人合わせて約310万人が亡くなったが、
ユダヤ人は戦いもせずに600万人が殺された。
ユダヤ人の総人口は1800万人だったので、
その3分の一をヒトラーは抹殺したわけである。
フランクルは、この戦いではどうせドイツが負けるだろう。
しかし、それまでにはおそらく数年かかる。
その数年の間、地獄のようなアウシュビッツで、どのようなものの見方、考え方、
生き方をした人間が奇蹟的に生き残るかを、自分も殺される立場でありながら、
冷静な心理学者の目で観察していた。
そして、一つの結論に達したのだ。
彼は著書『夜と霧』の中で次のように記している。
「地獄のようなアウシュビッツで奇蹟的に生き残ったのは、
頭の良い人間でもなければ、要領のよい人間でもない。
体力のある人間でもなければ、腕力のある人間でもなかった。
自分は何のために生まれてきたのか、何のために生きているのかを
明確に知っている人間だけが生き残ったのだ」と。
11年間、シベリアに抑留されていた瀬島龍三さん(帰国後、伊藤忠商事、副社長、
会長を歴任)も同じようなことをおっしゃっているので、
極限状況下において、それは真実なのだろう。
良い人生を送るために、自分の道をしっかり見定めて歩んで欲しい。
自分の志した卓球という道を通して達成感を感じ、
その道を通して自分の長所を活かしながら、能力を発揮し、
達成感を得られる人生を送ってもらいたい。
参考:先見経済 
 天台宗僧侶  藤井 妙法