ホンモノ人間は威張らない
尊敬とか信頼とかというのは、こちらから要求したりするものではなく、
求めなくてもこちらにその資格があれば、人がくれるものだ。
人物を見る時に、ホンモノとニセモノとを見極める最大のポイントは、
「謙虚な人であるか否かである」と言われている。
ホンモノで中身のある人は威張らない。
中途半端な人ほど肩をそびやかして威張りたがる。
ホンモノはなぜ威張らないのか、謙虚であるのかというと、それは、実力、実績、自信…
の『3ジ』があるからだ。
経験や勉強の積み重ねにより、実力を身に付けている。
その実力をベースとして、実績や結果を出している。
従ってハッタリではなく、本当の意味での自信を持っている。
その結果として、心にゆとりがあるから人に対して謙虚に接することが出来るわけだ。
そうすると人は益々尊敬の念を強め、好循環が生まれる、増幅される。
それでは、どうしたらそうなれるのか…と言うと、作家の吉川英治さんの言葉に、
「我以外皆我が師」という、心に染み渡るような名言がある。
また、日本の歴史の中で最高の教育者と言われている吉田松陰は、
「あらゆる人の長所を師と仰いだ」「人のちょっとした長所を神のように崇めた」
と、吉田松陰を研究された作家の司馬遼太郎さんが言っている。
(吉田松陰のことについては、また何時か話しをしたいと思っている。)
要するに、どんな人からでも何かを学び取ろうという気持ちを失わない謙虚さ…
そして「もしかしたら、自分の考えは間違っているかも知れない」
という心の幅と厚みを持つこと。
こういう謙虚な心が大切で、そして「よく聴く」という姿勢が大事だ。
「耳は2つ、口は1つ」ですから、コミュニケーションにおいては聴くことが、しゃべることの
2倍の重要さを持つ。
そういえば、地政学的にも口より耳の方が上に位置している。
私もこの「よく聴く」という姿勢をもっと磨かなければいけないと、いつも反省している。